2010年09月04日
パラグアイ戦では、細貝萌を招集した理由が見当たらなかった
KIRIN CHALLENGE CUP 2010 パラグアイ
監督がベンチにいないのに、日本代表の試合をどう楽しむか疑問の中、
細貝萌がA代表に召集され、しかも、スタメンに名を連ねたということで見た一戦。
90分通して見ての感想は、残念ながら今日、日産スタジアムのピッチに立っていた細貝萌は、我々がよく知っている細貝萌ではなかったということです。
そう、レッズの試合を見ている我々が知っているハジメは、ディフェンス時の球際の強さもさることながら、オフェンス時のタテへの推進力の強さを発揮する選手。
しかし、このパラグアイとの闘い……。
セントラルミッドフィールダーを組んだ中村憲剛に敬意を払いすぎたためか、前半に限っていえば、ハジメの攻撃参加は0。
気を取り直して、後半はというと……。
後半開始早々に攻撃参加を見られた。
この1度の攻撃参加を見た直後、ひょっとして原博実監督代行に言われたか。
「ハジメ、お前の守備は確かにすばらしい。しかし、俺はそのためだけにお前を呼んだんじゃない。もっと攻めてくれ!」と。
と思い、後半は興味がわいたのですが、残念ながら、攻撃参加はその1回のみで試合終了。
たしかに、この試合、唯一の得点となったアシスト。
そう、中村憲剛の鋭いパスを見れば、ハジメが中村憲剛をリスペクトしたのは分かります。
しかし、中村憲剛のパス能力が非常に高いとは言っても、ハジメが攻撃参加してはいけない理由にはならないわけです。
この理論を補強したのは、39分のプレーでした。
つまり、本田圭佑がハジメにボールを下げ、ハジメは右SBの内田篤人に大きく展開したが、失敗。
ここで思ったのは、この低い位置、つまり、ハジメの位置に中村憲剛がいると、おそらく展開した内田へのボールはつながっていたでしょう。
ですから、ここで言いたいのは、ハジメと中村憲剛の位置が逆ではないかということです。
ハジメがタテへ突破し、中村憲剛が後ろから散らすというパターン(レッズで言うと、これが明らかになります。レッズで散らす役割を担っているのは阿部ちゃんなのです。ハジメは散らす役割を担うことがほとんどありません)。
たしかに、フットボールはとても難しいスポーツであるため、攻撃と守備を同時に考えなければいけません。
つまり、ハジメが前で、中村憲剛が後ろだと、守備に不安があるのではないかという意見を考慮しなければならないのです。
しかし、攻撃面での貢献が非常に光る中村憲剛は、その攻撃だけの選手ではなく、きちんと守備でも働ける選手なのです。
さらに、いつも、ハジメが前に行き、中村憲剛が後ろで構えているというパターンで良いわけでもないのです。
つまり、どちらかが前に行き、もう一方は後ろでバランスを取っている……。
残念ながら、この試合では、この関係は構築されませんでした。
中村憲剛が前で、ハジメは後ろという関係のみしか。
だから、私の目からすれば、ハジメが今回日本代表に召集された理由が見当たらなかったのです。
中村憲剛を攻撃的に使うために守備能力の高い選手を起用したい(先ほどは「セントラルミッドフィールダー」と書きましたが、守備能力の高さを考えると「アンカー」になってましたね、ハジメは)、細貝萌でなくても良いわけです。
たしかに、A代表に召集されることは光栄なことです。
しかし、Jリーグでのプレーが評価されたのだから、そのプレーをみせてこそ代表なのではと思ってしまった試合でした。
今回の試合、守備での貢献度は著しく高かっただけに次回は攻撃面でも魅せてほしい。
さて、レッズへの思いから、細貝萌に対する意見が長く続きましたが、この試合を振り返りましょう。
マスコミは、リベンジマッチといってあおっていましたが、そうは思えない内容でした。
たとえば、20分。
森本貴幸が下がっていたため、センターバックの中澤佑二は日本のボールになるとオーバーラップをしかけた場面。
WCでは、センターバックの攻め上がりは一つの現象を除いては見受けられませんでしたhttp://sanukireds.ashita-sanuki.jp/e284722.html。
しかし、今回、中澤佑二は攻め上がった……。
これでリベンジマッチといえるでしょうか、まったく前回とは違ったことをしているのです。
“リベンジ”なんてマスコミが勝手に言っているので、このことに関しては終了で良いでしょう。
前回とは違ったといえば、決してラインを低く下げず、前から守備をしに行っていたところです。
センターバックが2人とも足が遅いことから、裏を突かれないようにするためにディフェンスラインを下げざるを得なかった本大会。
しかし、今回は、勇気をもって前線から守備をしていた!
やはりこれはリベンジじゃない。
新たな挑戦なのです!
う~ん、ガッカリしたのは森本貴幸の起用方法。
私が把握している乏しい資料では、彼の特長は、裏へ抜け出る速さ。
にもかかわらず、今回は、4-2-3-1の「1」の部分。
つまり、レッズに置き換えれば、エジミウソンがプレーしてるポジションであり、そこでは、非常にポストプレーが要求されるというわけです。
しかし、森本を見る限り、真ん中にいるだけであり、サイドを活性化するために、横への動きは少なかった。
ここで注意してほしいのは、私はエジミウソンのように、自陣ゴール前まで戻って守備をしろと言っているわけではない(セットプレーを除く)のです。
縦へ横へと動きまわるのは、敵陣だけで良いのです。
そういったプレーが極端に少ないために、縦への攻め上がりは限られ、サイドハーフがボールをもったときに、サイドバックが攻め上がる……という公式しかできなかったのでした。
森本がサイドに流れボールをキープできると、サイドバックだけでなく、それまで起点になるだけだったサイドハーフの選手までもがタテへ行けるようになるのです。
残念ながら、今のままでは森本貴幸に「1」の部分は任せられません。
日本独特の蒸し暑い夏。
このキーワードで思い出したのが、今季第14節サンフレッチェ広島戦です。
それは、マシュー・スピラノビッチの途中交代でした。
特別なケガでもしない限り、フル出場が当たり前のポジションであるセンターバック。
しかし、その試合、残念ながら、68分に彼は堀之内聖と交代を余儀なくされてしまいました。
どうやら試合後のコメントを見る限り、蒸し暑さに慣れていないために起こるペース配分のミスでした。
そして、この試合でも同じ現象が起きたように思えました。
パラグアイの最初の交代が、DFだったのです。
マルコス・カセレスは、アダルベルト・ロマンと交代。
しかも、60分という似た時間に。
蒸し暑い夏という状況下では、体力を消耗しがちなのは、前線の選手だけではなく、後ろの選手でもいえてしまうのでした。
74分に不思議な現象が私に起こりました。
もしかしたら、私だけではないのかもしれません。
岡崎がゴール前に飛び込んだ後、実況の鈴木健さんは「まさにサムライ・ストライカー!」とおっしゃられたのです。
もし何らかの偶然があり、この疑問が鈴木健さんに届いた場合、「サムライ・ストライカー」とはどういう意味かをお聞きしたいのです。
メディアは先生でなければならないわけですが、放ったらかしは良い先生とは思えません。

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監督がベンチにいないのに、日本代表の試合をどう楽しむか疑問の中、
細貝萌がA代表に召集され、しかも、スタメンに名を連ねたということで見た一戦。
90分通して見ての感想は、残念ながら今日、日産スタジアムのピッチに立っていた細貝萌は、我々がよく知っている細貝萌ではなかったということです。
そう、レッズの試合を見ている我々が知っているハジメは、ディフェンス時の球際の強さもさることながら、オフェンス時のタテへの推進力の強さを発揮する選手。
しかし、このパラグアイとの闘い……。
セントラルミッドフィールダーを組んだ中村憲剛に敬意を払いすぎたためか、前半に限っていえば、ハジメの攻撃参加は0。
気を取り直して、後半はというと……。
後半開始早々に攻撃参加を見られた。
この1度の攻撃参加を見た直後、ひょっとして原博実監督代行に言われたか。
「ハジメ、お前の守備は確かにすばらしい。しかし、俺はそのためだけにお前を呼んだんじゃない。もっと攻めてくれ!」と。
と思い、後半は興味がわいたのですが、残念ながら、攻撃参加はその1回のみで試合終了。
たしかに、この試合、唯一の得点となったアシスト。
そう、中村憲剛の鋭いパスを見れば、ハジメが中村憲剛をリスペクトしたのは分かります。
しかし、中村憲剛のパス能力が非常に高いとは言っても、ハジメが攻撃参加してはいけない理由にはならないわけです。
この理論を補強したのは、39分のプレーでした。
つまり、本田圭佑がハジメにボールを下げ、ハジメは右SBの内田篤人に大きく展開したが、失敗。
ここで思ったのは、この低い位置、つまり、ハジメの位置に中村憲剛がいると、おそらく展開した内田へのボールはつながっていたでしょう。
ですから、ここで言いたいのは、ハジメと中村憲剛の位置が逆ではないかということです。
ハジメがタテへ突破し、中村憲剛が後ろから散らすというパターン(レッズで言うと、これが明らかになります。レッズで散らす役割を担っているのは阿部ちゃんなのです。ハジメは散らす役割を担うことがほとんどありません)。
たしかに、フットボールはとても難しいスポーツであるため、攻撃と守備を同時に考えなければいけません。
つまり、ハジメが前で、中村憲剛が後ろだと、守備に不安があるのではないかという意見を考慮しなければならないのです。
しかし、攻撃面での貢献が非常に光る中村憲剛は、その攻撃だけの選手ではなく、きちんと守備でも働ける選手なのです。
さらに、いつも、ハジメが前に行き、中村憲剛が後ろで構えているというパターンで良いわけでもないのです。
つまり、どちらかが前に行き、もう一方は後ろでバランスを取っている……。
残念ながら、この試合では、この関係は構築されませんでした。
中村憲剛が前で、ハジメは後ろという関係のみしか。
だから、私の目からすれば、ハジメが今回日本代表に召集された理由が見当たらなかったのです。
中村憲剛を攻撃的に使うために守備能力の高い選手を起用したい(先ほどは「セントラルミッドフィールダー」と書きましたが、守備能力の高さを考えると「アンカー」になってましたね、ハジメは)、細貝萌でなくても良いわけです。
たしかに、A代表に召集されることは光栄なことです。
しかし、Jリーグでのプレーが評価されたのだから、そのプレーをみせてこそ代表なのではと思ってしまった試合でした。
今回の試合、守備での貢献度は著しく高かっただけに次回は攻撃面でも魅せてほしい。
さて、レッズへの思いから、細貝萌に対する意見が長く続きましたが、この試合を振り返りましょう。
マスコミは、リベンジマッチといってあおっていましたが、そうは思えない内容でした。
たとえば、20分。
森本貴幸が下がっていたため、センターバックの中澤佑二は日本のボールになるとオーバーラップをしかけた場面。
WCでは、センターバックの攻め上がりは一つの現象を除いては見受けられませんでしたhttp://sanukireds.ashita-sanuki.jp/e284722.html。
しかし、今回、中澤佑二は攻め上がった……。
これでリベンジマッチといえるでしょうか、まったく前回とは違ったことをしているのです。
“リベンジ”なんてマスコミが勝手に言っているので、このことに関しては終了で良いでしょう。
前回とは違ったといえば、決してラインを低く下げず、前から守備をしに行っていたところです。
センターバックが2人とも足が遅いことから、裏を突かれないようにするためにディフェンスラインを下げざるを得なかった本大会。
しかし、今回は、勇気をもって前線から守備をしていた!
やはりこれはリベンジじゃない。
新たな挑戦なのです!
う~ん、ガッカリしたのは森本貴幸の起用方法。
私が把握している乏しい資料では、彼の特長は、裏へ抜け出る速さ。
にもかかわらず、今回は、4-2-3-1の「1」の部分。
つまり、レッズに置き換えれば、エジミウソンがプレーしてるポジションであり、そこでは、非常にポストプレーが要求されるというわけです。
しかし、森本を見る限り、真ん中にいるだけであり、サイドを活性化するために、横への動きは少なかった。
ここで注意してほしいのは、私はエジミウソンのように、自陣ゴール前まで戻って守備をしろと言っているわけではない(セットプレーを除く)のです。
縦へ横へと動きまわるのは、敵陣だけで良いのです。
そういったプレーが極端に少ないために、縦への攻め上がりは限られ、サイドハーフがボールをもったときに、サイドバックが攻め上がる……という公式しかできなかったのでした。
森本がサイドに流れボールをキープできると、サイドバックだけでなく、それまで起点になるだけだったサイドハーフの選手までもがタテへ行けるようになるのです。
残念ながら、今のままでは森本貴幸に「1」の部分は任せられません。
日本独特の蒸し暑い夏。
このキーワードで思い出したのが、今季第14節サンフレッチェ広島戦です。
それは、マシュー・スピラノビッチの途中交代でした。
特別なケガでもしない限り、フル出場が当たり前のポジションであるセンターバック。
しかし、その試合、残念ながら、68分に彼は堀之内聖と交代を余儀なくされてしまいました。
どうやら試合後のコメントを見る限り、蒸し暑さに慣れていないために起こるペース配分のミスでした。
そして、この試合でも同じ現象が起きたように思えました。
パラグアイの最初の交代が、DFだったのです。
マルコス・カセレスは、アダルベルト・ロマンと交代。
しかも、60分という似た時間に。
蒸し暑い夏という状況下では、体力を消耗しがちなのは、前線の選手だけではなく、後ろの選手でもいえてしまうのでした。
74分に不思議な現象が私に起こりました。
もしかしたら、私だけではないのかもしれません。
岡崎がゴール前に飛び込んだ後、実況の鈴木健さんは「まさにサムライ・ストライカー!」とおっしゃられたのです。
もし何らかの偶然があり、この疑問が鈴木健さんに届いた場合、「サムライ・ストライカー」とはどういう意味かをお聞きしたいのです。
メディアは先生でなければならないわけですが、放ったらかしは良い先生とは思えません。

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Posted by sanukireds at 23:01│Comments(2)
│フットボール
この記事へのコメント
細貝選手は、代表初めてなので、やはり緊張の部分もあったんでしょうね。
チャンスがある限り頑張ってほしいですね!
チャンスがある限り頑張ってほしいですね!
Posted by まきの at 2010年09月04日 23:35
まきのさんへ。
コメントありがとうございます。
まきのさんがおっしゃっているとおり「緊張」なのでしょうね。
そうでないと、細貝萌ほどの攻撃能力の高い選手が、守備ばかりというのは納得できません。
次に期待です。
コメントありがとうございます。
まきのさんがおっしゃっているとおり「緊張」なのでしょうね。
そうでないと、細貝萌ほどの攻撃能力の高い選手が、守備ばかりというのは納得できません。
次に期待です。
Posted by sanukireds
at 2010年09月05日 00:33
